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エチケットとアート

2024

2024年ヴィンテージのテーマは「甲州印伝」です。
甲州印伝は鹿革を染色し、型紙を用いて漆で模様をのせる日本の伝統的工芸品です。
鹿革は、手に馴染む柔軟性と強度を備えていることから武具にも使われ、戦国時代には、様々な鹿革技法を用いた鎧や兜が武将たちの勇姿を飾ってきました。
1521年に誕生した武田信玄は、甲冑がすっぽり入る鹿革の袋を愛用し、それは「信玄袋」と呼ばれました。これがのちに甲州印伝の礎となったと言われています。
印伝の由来は、17世紀に来航した外国人により、インド装飾革が幕府に献上された際に名づけられたと伝えられています。その後、国産化された製品を印伝と呼ぶようになりました。

本年は、甲州印伝を作り続ける「印傳の山本」が所蔵する貴重な印伝柄の型紙より、さまざまな印伝柄を紹介します。
印傳の山本 https://www.yamamoto-inden.com/

K24AK_AK / CL / DD / RZ / AK_99 / CL_88 / AK_77

「鶴亀」
鶴亀は、日本では古来から「鶴は千年、亀は万年」といわれ、長寿やお祝いの象徴として使われる、とても縁起の良い文様です。今回、エチケットに使用したのは、「印傳の山本」のオリジナル鶴亀文様。唐草の文様をベースとして、そこに鶴と亀が描かれています。贈り物や晴れの日にふさわしい、おめでたいデザインです。


K24NT_RZ / DD / AK_99 / DD_88 / AK_77 / DD_66

「モダン」
K24FYでご紹介した古典柄から発展したモダン柄。2種以上の柄が組み合わったり、ダイナミックな柄が考案されたりしたことで、より動きが生まれています。


①牡丹
幾何学模様が多い甲州印伝の柄において、点描で牡丹を描いた、目を引くような華やかさがある柄で、意味の面でも縁起の良さがある文様です。
②丸小紋
円の中に吉祥文様を詰め込んだ柄で文様に動きがあります。まるで花火のような華やかさを持った柄です。
③エジプト
オリエンタルな雰囲気を現した文様で、日本にはあまりない雰囲気のデザインです。
とはいえ印伝柄には、「唐草文様」のようにシルクロードを伝わって利用されるようになったデザインも複数あります。海外デザインと日本の雰囲気が重なった文様であるといえます。

K24HR_SR_99 / AK_88 / DD_77
Y24HR _RZ / _DD_00

「自然」
花や草木や生き物など、自然をモチーフにしたものを集めました。鹿皮を染めた色を背景色に使っています。


①花筏
②華蝶
③小桜
④小花
⑤藤
⑥亀甲花

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「クラシック」
クラシックな古典柄を集めました。鹿革を染めた色を背景色に使っています。


①麻の葉
成長が早く、まっすぐ伸びる麻の様子から、子どもの健やかな成長への願いが込められている。
②変わり市松
途切れなく続く市松模様は「永遠」「繁栄」の意味を持つ。
③瓢箪
たくさんの実が取れることから、子宝・繁栄の意匠として使われる瓢箪柄。この形状から、悪いものを吸って外に出さない、厄除け・魔除けとしても用いられる。
④鱗
脱皮にあやかり厄落としや再生、魚の鱗を象徴し魔除けを意味している。
⑤紗綾形
卍を斜めにしてつなぎ合わせた柄で、卍崩しとも呼ばれる。連続する万字から繁栄や長寿という意味を持つ。
⑥菊菱
菊の花を菱形に図案化した文様。菊は長寿を象徴する代表的な植物で、不老長生の象徴でもある。

◎プロフィール
山本裕輔(やまもと・ゆうすけ)

「印傳の山本」代表取締役社長。甲州印伝 伝統工芸士(総合部門)。
古くからの伝統技術を継承しながら、新しい甲州印伝を伝承するべく日々修業する。
2017年「平成29年度 全国伝統的工芸品公募展」にて『日本伝統工芸士会会長賞』 受賞ほか受賞歴多数。